2019/06/28

アディーチェ新刊2冊

チママンダ・ンゴズィ・アディーチェの新刊が2冊ならんでいます。『イジェアウェレへ:フェミニスト宣言、15の提案』と、文庫化された短篇集『なにかが首のまわりに』です。

きれいな黄色い背景の上にならんだ写真を版元の営業の方が撮ってくれたので、ここにもアップしておきます。

 右の写真は「アンカラ柄」の『イジェアウェレへ』。アンカラって、西アフリカで女性たちが着る服に使われる布のことで、「アメリカ大使館」にもでてきました。その柄をあしらってカバーにしたわけですね。アンカラというのは、ろうけつ染みたいな手法で作られる布のようです。


2019/06/13

みほんが届きました!──『イジェアウェレへ』


イジェアウェレへ──フェミニスト宣言、15の提案』のみほんが届きました! チママンダ・ンゴズィ・アディーチェの新刊です。

 カバーは地中海の色を思わせるAzureアズュールを、とお願いしました。きっぱりとした美しい色です。
 生まれたばかりの女の赤ちゃんをどんなふうに育てるか、をめぐって友人イジェアウェレへ、チママンダが心をこめて書いた手紙です。

 自分が「女の子として」育てられた過程で体験したことを、女の子「だから」という理由だけで自分の娘に体験させたくない、それにはどうしたらいいのか、というチママンダの知恵と愛が詰まっています。

 イジェアウェレ──という名前がイボ語で「すんなりといく旅」とか「安全な旅」という意味なのもいいなあと。この本をプレゼントすれば「あなたの人生の旅が安全でありますように! Have a safe trip of your life!」という意味になりますから。そう、人生の荒波を渡るためのお守りにもなるんです!

 性差別への怒りを他へそらせる文化装置を「豊かに」発達させてきた日本語社会で、一人ひとりがジェンダーの束縛から自分を解放するための足場=テクスト=護符になることを願って訳しました。

 梅雨のあいまの、まるで祝祭のように晴れやかな朝に、屋外で撮ったら本に後光が射しているようです! 

付記:2019.6.17──ニューヨークの本屋さんで行われたトークについてはここに書きました。