tag:blogger.com,1999:blog-45979386788596244212024-03-16T10:10:36.107+09:00 エスペランサの部屋 esperanza's room by Nozomi Kubota
KUBOTA Nozomi:くぼたのぞみhttp://www.blogger.com/profile/06540127232554534033noreply@blogger.comBlogger1306125tag:blogger.com,1999:blog-4597938678859624421.post-77056831407182972732024-03-13T17:16:00.032+09:002024-03-15T16:39:13.687+09:00中村祐子「冬の日の連想」⇨ 置き去りにしたものに青い硬質な光があたる 「me and you little magazine」というウェブマガジンがある。そこに中村佑子の連載「午前3時のソリチュード」(編集は河出書房新社の谷口愛さん)がぽつぽつとアップされる。これが面白い。 この連載は、ことばがひたひたと迫ってくる小さな波のようで、穏やかながら、ひとつひとつの波は存外、感覚の深いところへ降りてきて、その周辺の記憶に響き、あざやかに揺らす。新しい文章が加わったというお知らせがXに載ったので、さっそく読んだ。「冬の日の連想」だ。 書き出しは2歳の男の子の頭を撫でることから始まるのだけれど、それがミケランジェロ・アントニオーニ(1912-2007)の映画「情事 (1960)」のあるシーンに繋がっていく。出てくる女優がモニカ・ヴィッティ、「L'Eclisse/太陽はひとりぼっち (1962)」のあの女優だ。この映画については以前、クッツェーの『青年時代KUBOTA Nozomi:くぼたのぞみhttp://www.blogger.com/profile/06540127232554534033noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-4597938678859624421.post-73307162817575379972024-03-07T09:38:00.004+09:002024-03-07T09:43:23.276+09:00アブドゥルラザク・グルナ『楽園』(白水社)の書評とエッセイ忘れないうちに記録しておきます。少し前になりますが、 2月17日付日経新聞朝刊にアブドゥルラザク・グルナの本邦初訳『楽園』(粟飯原文子訳、白水社)の書評を書きました。(左の写真は、白水社のXのTLから拝借。)東京新聞のリレーコラム「海外文学の森へ」にも、エッセイ風にこの『楽園』について書きました。日経新聞ではもっぱら本の内容紹介と、誰の目線で「アフリカ」を書くかに焦点を当てましたが、東京新聞ではグルナがノーベル財団から受賞の知らせを受けた時のエピソードや、この作家が作品を書くときの姿勢について触れ、結びを次のようにしました。 ──ネットで視聴できる動画「インド洋の旅」でグルナは、自分が作品を描くことは制圧者により乱暴に要約されてきた「我々の複雑で小さな世界」を再構築する営みだと語る。 1994年に発表されてその年のブッカー賞最終候補になった『楽園』は、作品として特別実験的な試みKUBOTA Nozomi:くぼたのぞみhttp://www.blogger.com/profile/06540127232554534033noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-4597938678859624421.post-35672485952811296372024-02-29T11:30:00.006+09:002024-02-29T20:23:00.727+09:00JMクッツェー『その国の奥で』の訳稿、あとがき、送った! 全部、ファイルで送って、今日から春です。🌸🌸🌸昨日、散歩してたら、花壇の🌷も芽をだしていた。🌷🌷🌷🌷🌷🌷早咲きの沈丁花もちらほら咲いて窓から見える緋寒桜にヒヨドリがたくさん飛んでくる。閏きさらぎ最後の日。今年は冬が長かった(主観)、そんなに寒くはなかったけれどネ。kotoshiKUBOTA Nozomi:くぼたのぞみhttp://www.blogger.com/profile/06540127232554534033noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-4597938678859624421.post-39821905481732146782024-02-19T14:09:00.007+09:002024-02-19T20:57:12.417+09:00「アイドルを探せ」と青いラメのセーター 5年前に「水牛のように」にこんな文章を寄せていた。すっかり忘れていたけれど、母が逝ってもうすぐ10年になるので、ここに再度アップしておきたい。**********************************難破船にヴァルタン(星人?)いや、じつはヴァルタン星人の話ではないのだ。 北海道の田舎町に住んでいた10代のころ、テレビで「シャボン玉ホリデー」が翻案和製ポップスをやっているのをよく観ていた。そのうちオリジナルの曲を聴きたくなって、遠い東京から飛んでくる電波に5球の真空管ラジオのダイヤルを必死で合わせた。木製で、スピーカーの前面が布張りのあれだ(と言ってもほとんどの人にはイメージできないと思うけれど)。ニッポン放送、文化放送、TBSラジオ、etc…1964年ころのことだ。 そのころ流行った曲が、YOUTUBEを探すと出てくる、出てくる。いつだったかそんな曲をブログにKUBOTA Nozomi:くぼたのぞみhttp://www.blogger.com/profile/06540127232554534033noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-4597938678859624421.post-66165073930012322642024-02-09T09:12:00.006+09:002024-02-09T19:49:15.306+09:00今日、2月9日はジョン・クッツェーの誕生日Happy Birthday, John Coetzee!February 9, 2024🌺 🌺 🌺 🌺 🌺 2024年になってから時の過ぎるのがひどく早い。あっという間に1月がすぎて、あっという間に2月も半ば。 月曜日から雪が降って、少しだけ積もって、一瞬、雪景色!と思ったけれど、それもどんどん溶けて、寒さだけは本格化して、2月9日金曜日、今日は昨日よりちょっと暖かい。 南半球は真夏です 1944年2月9日にケープタウンで生まれたジョン・クッツェーさん、84回目の誕生日をやっぱり真夏のオーストラリアで迎えているのでしょうか? 今年2024年は、作家J・M・クッツェーが誕生して50周年になります。初めての作品『ダスクランズ』が出版されたのが1974年でした。それから半世紀がすぎて、50周年を祝う催しが、4月にケープタウンで、6月にアデレードで開かれる予定。 いま訳しKUBOTA Nozomi:くぼたのぞみhttp://www.blogger.com/profile/06540127232554534033noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-4597938678859624421.post-78685242572072594482024-01-15T20:24:00.006+09:002024-01-19T13:30:07.450+09:00ナミビア:ドイツ公共放送によるナミビアでの植民地支配と虐殺の歴史を説明したビデオOver 100 years ago, the German empire committed genocide in southern Africa. Its effects are still being felt in Namibia today. pic.twitter.com/9GrBpRJsFZ— DW News (@dwnews) April 22, 2023
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2023年4月22日
Over 100 years ago, the German empire committed genocide in southern Africa. Its effects are still being felt in Namibia today.KUBOTA Nozomi:くぼたのぞみhttp://www.blogger.com/profile/06540127232554534033noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-4597938678859624421.post-89639853038165897252024-01-04T13:40:00.006+09:002024-01-04T15:25:40.652+09:00🌹🌹🌹頌 春風はひゅうひゅうと冷たいけれど、午後になると暖かい陽射しが窓からさしこんできました。 お正月に一族10人が集った食事会で、5歳になったばかりの孫娘から手渡されたブーケの薄い紫色の薔薇をながめながら、74回目の誕生日を迎えました。 今年もどうぞよろしくお願いします。KUBOTA Nozomi:くぼたのぞみhttp://www.blogger.com/profile/06540127232554534033noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-4597938678859624421.post-66350455833738342092023-12-31T14:27:00.001+09:002023-12-31T15:45:40.888+09:00遅読のすすめ──中村佑子著『わたしが誰かわからない』をゆっくりと読む 早々に手に入れたのに、なぜか読みはじめるのをためらうものがあって、ずっと机の上に置かれていた本がある。中村佑子著『わたしが誰かわからない──ヤングケアラーを探す旅』(医学書院)だ。 早く読みたい、という気持ちと、心の準備がまだできていないんじゃないの? とどこからともなく聞こえてくる声のあいだで、ピンと張った糸が糸巻きできりきりと巻きあげられていく。このままだと、弦楽器の弦のようにバツッと切れてしまいそうだ。 著者の中村佑子さんと斎藤真理子さんのトークが、12月2日に開かれることは知っていた。でも、読まないうちに「話」を聞くのは違うと思った。だから、本を未読のわたしにはそれを聞く勇気がなかった。きっと読んでから、聞いておけばよかったと「後悔」するんだろうな、とほとんど確信に近い気持ちも湧いた。 それでも、何かが熟して、読むべきときがやってくるのを待つしかなかった。躊躇いが消KUBOTA Nozomi:くぼたのぞみhttp://www.blogger.com/profile/06540127232554534033noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-4597938678859624421.post-79586279903652208412023-12-30T15:19:00.013+09:002024-01-09T20:12:05.042+09:00来年は、J・M・クッツェー『その国の奥で/In the Heart of the Country』です 今年1年を振り返る時期になったけれど、ここには来年のことを書いておこう。 現在、新訳を進めているのは、長らく絶版だったJ・M・クッツェーの第二作『In the Heart of the Country/その国の奥で』だ。河出書房新社から、来年半ばには刊行される予定。河出書房新社はチママンダ・ンゴズィ・アディーチェの邦訳全作品を出している出版社で、クッツェーの『鉄の時代』が入っている池澤夏樹個人編集の世界文学全集の版元でもある。 この第二作目はまったくもって一筋縄ではいかない作品だ。ファンタジックでゴシックで、実験的という点では初作『ダスクランズ』をはるかに凌ぐ。とにかくものすごい妄想、また妄想なので、読みこんで日本語にするのは作品との「格闘また格闘」となる。やたら時間がかかる。半ページしか進まない日もある。翻訳を始めたのは何年か前だが、全139ページがまだ終わらないKUBOTA Nozomi:くぼたのぞみhttp://www.blogger.com/profile/06540127232554534033noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-4597938678859624421.post-30290605725250354572023-11-28T20:02:00.006+09:002023-12-13T19:45:54.250+09:00東京新聞夕刊(11月28日)マリーズ・コンデ『料理と人生』について書きました 今日の東京新聞夕刊にマリーズ・コンデの『料理と人生』(大辻都訳、左右社)について書きました。リレーコラム「海外文学の森へ 69」です。 すでに、やわらかなアプローチによる書評がいくつも掲載された人気の作品です。コンデ作品では1998年に日本語訳が刊行された『わたしはティチューバ:セイラムの黒人魔女』(風呂本惇子・西井のぶ子訳、新水社)以来の人気かも知れません。ついに、日本語読者もここまで追いついたか、なんてため息まじりの歓声をあげています。 コラムでは、コンデの最初の自伝的作品『心は泣いたり笑ったり』(青土社)を2002年の暮れに訳した者として、これまでコンデが書いた4冊の自伝的作品を中心に、フランス語文学と奴隷制の歴史というコンテキストで、この作家の仕事を考えてみました。 カリブ海に浮かぶグアドループという島に生まれ、16歳でパリに留学してからシングルマザーになり、ギニア人俳優と結婚KUBOTA Nozomi:くぼたのぞみhttp://www.blogger.com/profile/06540127232554534033noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-4597938678859624421.post-5361622483665914182023-11-26T19:24:00.002+09:002023-11-26T19:24:46.814+09:00クリスマスのリースを出して飾った23日の青山ブックセンターでのイベントが無事に終わり、ようやく、ささやかなクリスマスのリースを出して飾った。 斎藤真理子さんとの往復書簡集『曇る眼鏡を拭きながら』(集英社)には大勢の方が来てくださって嬉しかった。どうもありがとうございました。いろいろ質問も出て、あっという間に時間が過ぎました。 友情出演してくれた「塩の会」のメンバーにも感謝、イベントの準備をしてくれた編集者、書店の方々、おせわになりました。Muchas gracias! 写真をアップしたクリスマスのリース、一つは80年代から我が家にある古典的な、というか、素朴なリースに自分で集めた草の実を絡めたもの。もう一つは数年前にやってきた、雪をかぶったような、ちょっとおしゃれなリース。いつものように、一つはリビングの天井近くの壁に、もう一つは玄関ドアの内側に飾った。KUBOTA Nozomi:くぼたのぞみhttp://www.blogger.com/profile/06540127232554534033noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-4597938678859624421.post-15686934150910834042023-11-18T21:32:00.002+09:002023-11-18T21:34:21.875+09:0011月23日、「公開 塩の会」が青山ブックセンターで開かれます 斎藤真理子さんとくぼたのぞみの往復書簡『曇る眼鏡を拭きながら』(集英社)の刊行を記念したイベント「公開 塩の会」が、表参道の青山ブックセンターで開かれます。この書簡集には「藤本和子」という名前がほとんど毎回出てきます。それで「塩の会」の面々が出てくれることになりました。 23日、祝日の午後1時半から。 登壇するのは、八巻美恵、岸本佐知子、斎藤真理子、くぼたのぞみ、です。 申し込みはこちら。『塩を食う女たち』など、藤本和子の著作を復刊させるために集まった女たちの会だったので、そのタイトルから「塩を食う女たちの会」とか「塩食い会」とか「塩の会」とか、その時々で勝手気ままにいろんな呼び方をしながら飲み会を開いて、知恵を出し合ってきました。 これまで4冊が文庫化されました。 この辺で一区切り、というわけでもないのですが(だって飲み会はまだまだ続きそうですから)とにかく、ちょっと振り返ってみるKUBOTA Nozomi:くぼたのぞみhttp://www.blogger.com/profile/06540127232554534033noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-4597938678859624421.post-19802973299293654002023-10-23T11:06:00.009+09:002023-10-23T21:39:48.188+09:00『曇る眼鏡を拭きながら』斎藤真理子さんとの往復書簡集 2022年初めから一年間、集英社の雑誌「すばる」で、斎藤真理子さんと往復書簡というのをやりました。タイトルが「曇る眼鏡を拭きながら」、それが本になりました。タイトルもそのまんま『曇る眼鏡を拭きながら』で、集英社から10月26日発売です。 その「みほん」がやってきました。とってもお洒落な本です。装丁:田中久子さん装画:近藤聡乃さんひとりでも拭けるけど、ふたりで拭けば、もっと、ずっと、視界がひろがる。「読んで、訳して、また読んで」 2021年の秋に、クッツェー作品の翻訳で長年書きためてきたものを一冊の本にまとめて、エッセイ集『J・M・クッツェーと真実』(白水社)として刊行。ほかにもメモワール『山羊と水葬』(書肆侃侃房)や『JMクッツェー 少年時代の写真』(白水社)もほぼ同時刊行だったので、もう完全燃焼でした。はあ~~~と気持ちが伸びきっていた直後に、なにやら怒涛の出来事が起きて、KUBOTA Nozomi:くぼたのぞみhttp://www.blogger.com/profile/06540127232554534033noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-4597938678859624421.post-42059251465322202572023-10-01T11:27:00.009+09:002024-01-25T16:46:17.564+09:00J・M・クッツェー:ヨーロッパと外の世界──バルセロナ現代文化センターでの対話 久しぶりの更新です。9月30日、バルセロナ現代文化センターで、JMクッツェーとヴァレリー・マイルズの対話が行われました。「Europa i el món de fora/ヨーロッパと外の世界」という対話は、ヨーロッパ文化をめぐるいくつかの対話や講演の締めくくりだったようで、早速、カタルーニャ語のウェブサイトに報告が載りました。詳細はいずれバルセロナ現代文化センターのウェブサイトに掲載されるそうですが、昨日の対話でクッツェーは<作家自身の「いま」と世界の「いま」>を結びつける重要な発言をしているようです。とりわけ、この記事のタイトルとなった「J.M. Coetzee: “Escriure té més a veure amb cuinar que amb filosofar”」 の最後に、ロシアに対する世界のあり方をめぐるクッツェーの意見が紹介されていて、KUBOTA Nozomi:くぼたのぞみhttp://www.blogger.com/profile/06540127232554534033noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-4597938678859624421.post-21694720334278058032023-09-07T11:03:00.001+09:002023-09-07T11:03:48.021+09:00「海外文学の森へ 63」リディア・デイヴィス『サミュエル・ジョンソンが怒っている』東京新聞火曜日の夕刊に隔週で掲載されるリレーコラム「海外文学の森へ」が始まったのは2021年1月だった。早いもので、あれから2年半が過ぎて、すでに63回 。 今回は2023年9月5日夕刊に、「アメリカ小説界の静かな巨人」と言われるリディア・デイヴィスについて書いた。岸本佐知子さんの翻訳で『ほとんど記憶のない女』『話の終わり』『分解する』『サミュエル・ジョンソンが怒っている』の順に、単行本として出版されたものが相次いで白水Uブックスに入った。今回取り上げた『サミュエル・ジョンソンが怒っている』は、なんといってもそのタイトルが不思議におかしくて、泣かせる。 さらに、つい最近、4冊とも電子書籍化されたことも嬉しい。********「海外文学の森へ 63」****** リディア・デイヴィスの作品はどこから読み始めてもいい。そこが好きだ。
この『サミュエル・ジョンソンが怒っている』は『話の終わりKUBOTA Nozomi:くぼたのぞみhttp://www.blogger.com/profile/06540127232554534033noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-4597938678859624421.post-32514170246163982322023-08-09T20:18:00.020+09:002023-08-12T20:32:39.981+09:00渋谷で映画「サントメール ある被告」を観てきたのだ 朝から雷が鳴って、ざざーっと雨が降り、いきなり青空に白い雲が浮かんだかと思うと、また一天にわかにかき曇り……というのがくり返される1日だった。 でも行ってきたのだ。金輪際いくもんかと思っていた「渋谷」へ。宮下坂側のBunkamuraシネマで観てきたのだ。噂の映画「サントメール」を! とてもよくできた映画だった。映画館で映画を観るのは、7年ぶりだ。 まず大学の講義で始まる。マルグリット・デュラスがカメラに収めた白黒の映像が流れる。髪を切られて丸坊主にされる女性たち。対独協力者のフランス女性たち。 講義をするラマは、売り出し中の若い作家だ。彼女が北部の町サントメールヘ赴くのは、そこで開かれる裁判を傍聴するためで、被告は15ヶ月の赤ん坊を満潮の浜辺に置き去りにした(自分では育てられない赤ん坊を海に返してやった?)女子学生ロランス。セネガルからやってきて、完璧なフランス語を話すKUBOTA Nozomi:くぼたのぞみhttp://www.blogger.com/profile/06540127232554534033noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-4597938678859624421.post-72762889089773616322023-07-24T19:57:00.009+09:002023-07-25T20:42:30.596+09:00なぜ、クッツェーは覇権英語に抵抗するのか2018年1月、カルタヘナで開かれた文学祭でJMクッツェーが行ったスピーチ。なぜ、英語で書くクッツェーがその言語を自分の言語ではないと思ったか、 詩と言語の関係、世界を映し出す鏡としての言語、少数言語に対する英語ネイティヴのアロガントな態度なども含めて。備忘のためにここにシェアしておきます。http://coetzeecollective.net/audio/jmc-hegemony-of-english.mp3カルタヘナの文学祭のようすは、ここで詳しく報告しました。KUBOTA Nozomi:くぼたのぞみhttp://www.blogger.com/profile/06540127232554534033noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-4597938678859624421.post-22317333606333270132023-07-23T20:39:00.007+09:002023-07-24T12:02:34.908+09:00日本語訳『ポーランドの人』の書評が掲載されました「山陰中央新報」と「北國新聞」に、拙者訳のJMクッツェー『ポーランドの人』 (白水社)の書評が掲載されました。 twitter で記事の写真をシェアしてくださった方がいたので、ここでもシェアさせていただこうかな。この作品をしっかり読み込み、限られた字数内にポイントを過不足なく書き込む離れ技をやってのけたのは、吉田恭子さん! Merci beaucoup!どうしても文字がぼやけます。くっきり読みたい方は、twitter で!↓https://twitter.com/mayumi3141/status/1683011623978692609/photo/2「山陰中央新報」のサイトはここです。(7/22)↓https://www.sanin-chuo.co.jp/articles/-/420902「北國新聞」のサイトはこちら。(7/23)↓https://www.hokkoku.co.jp/KUBOTA Nozomi:くぼたのぞみhttp://www.blogger.com/profile/06540127232554534033noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-4597938678859624421.post-45498801413926419732023-07-19T14:48:00.007+09:002023-07-19T23:00:33.593+09:00南アフリカ出身の文学研究者スー・コソーさんの書評 まずシェアボタンのついている facebook や twitter でシェアして、つい後手後手にまわってしまうブログですが、 じつは後から検索をかけると、早く、確実に行き当たるのがこのブログだったりするので、やっぱりここに記録のために書いておきます。the conversation の書評 オーストラリア版の The Pole and other Stories がText Publishing から出版されたのは今月の初めだった。早速、書評があちこちに載った。じつに細やかな、痒いところに手が届きそうな読みで展開された書評が The Conversation というネット雑誌(?)に載った。書き手のSue Kossew さんは1990年代、南アフリカ文学にまつわる研究書にいつも名を連ねている人だったという記憶がある。モナシュ大学で教えていらしたようで、2014年にアデレードで開かれたKUBOTA Nozomi:くぼたのぞみhttp://www.blogger.com/profile/06540127232554534033noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-4597938678859624421.post-79102497942271744602023-07-14T20:10:00.009+09:002024-01-25T17:00:35.997+09:00シドニー・モーニング・ヘラルドに掲載されたThe Pole and Other Stories の書評シドニー・モーニング・ヘラルドに、英語版として世界で最初に出版されたJMクッツェーの最新作The Pole and Other Stories の書評が載りました。記事のタイトルは、"Is this the greatest living philosopher writing fiction?"(いま生きているもっとも偉大なフィクションを書く哲学者なのか?)評者はDoug Battersgy さん。 シドニー・モーニング・ヘラルドの書評ざっくり訳してみた以下の引用は、オーストラリア版の書籍中いちばん長い「The Pole=ポーランドの人」の驚くほど感動的なところへの評価です──翻訳できないことの悲劇、ことばにはその言語のネイティヴではない人間には永久に伝わらずに終わる意味の深さがある、という悲哀に満ちた感覚。>The tragedy of untranslatability, KUBOTA Nozomi:くぼたのぞみhttp://www.blogger.com/profile/06540127232554534033noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-4597938678859624421.post-45229374429707291072023-07-07T20:48:00.011+09:002023-07-09T22:50:07.064+09:00マドリードのセルバンテス文化センターを訪れるJMクッツェー マドリードのセルバンテス文化センターを訪れるJMクッツェー。セルバンテス文化センターを訪れて、スペイン語でメッセージを読み上げる。読み上げた文章にサインしてボックスに収め(動画を見るともっと分厚いから、違うテクストかもしれないが)、鍵をかける習わしらしい。その鍵(915)を受け取って記念写真に収まる作家。なんだか嬉しそうだ。セルバンテスはクッツェーが最も尊敬する作家だと述べたらしい。”J. M. Coetzee ha bromeado con que su presencia en la #CajadelasLetras es un «accidente», aunque pertenece a la tradición en español «en un sentido espiritual». Y afirma que aceptó la invitación KUBOTA Nozomi:くぼたのぞみhttp://www.blogger.com/profile/06540127232554534033noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-4597938678859624421.post-62528263341791722552023-07-05T17:47:00.018+09:002023-07-12T22:03:49.443+09:00JMクッツェーとマリアナ・ディモプロスの対話──芸術の言語について(2023.7.3)同時通訳のスペイン語が大きくかぶさっていますが、、、とりあえずシェアします。***後記:2023.7.6──アクロバアティックな方法でざっくり見て聞いたところ、最初はベラスケスやフェルメールの絵画について語りながら、後半は『ポーランドの人』の翻訳をめぐる「言語」の話になる。相手はスペイン語翻訳者のディモプロスだから、話は超具体的。クッツェーとしては英語覇権の構造に異議申し立てをするためか、スペイン語訳をオリジナルテキストとしたい、それをオランダ語、ドイツ語、日本語などに翻訳するようにしたかったが、それはかなわなかったと。ヒエエエエーッ!すごいな。 このテクストがもしもアルバニア語で書かれていたなら、その方針はすぐに変更されたはずだとクッツェーは指摘する。確かにそうかも。***2021.7.12──ここで20分ほどに圧縮されたクッツェーの話が聞けます。英語です。KUBOTA Nozomi:くぼたのぞみhttp://www.blogger.com/profile/06540127232554534033noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-4597938678859624421.post-22375632487412719792023-06-29T19:08:00.021+09:002023-07-03T16:47:04.511+09:00プラド美術館を訪れているJ・M・クッツェー 6月末から7月初めにかけて3週間、プラド美術館を訪れているJ・M・クッツェーです。ベラスケスの有名な絵画「ラス・メニーナス」の前で説明を受けるジョン・クッツェー。プラド美術館の公式twitterがアップした、6月20日付けの動画です。 プラド美術館のクッツェーhttps://twitter.com/museodelprado/status/1671117335493525507KUBOTA Nozomi:くぼたのぞみhttp://www.blogger.com/profile/06540127232554534033noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-4597938678859624421.post-1780847702120691722023-06-23T09:30:00.017+09:002023-06-26T10:17:19.339+09:00「恋愛」をめぐる UNLEARNつい先日も「日本のジェンダーギャップ指数125位 前年より後退、G7で最下位」というニュースが流れたばかり。 ブログ内を検索していたら、ちょうど5年前に書いた「はきちがえのはきだめから脱出するには?」という投稿を見つけた。 80歳を過ぎた男性作家であるJ・M・クッツェーが書いた『ポーランドの人』(白水社)を、日本語に訳出した記念として、再度ここにアップしておく。光が当たっているテーマは、両者に通底しているからだ。日本語社会の周回遅れ、なんとかしたい!**********************************6月22日(2018年)某大学教授で文芸評論家でもあるという60代の男性がセクハラで訴えられた。ニュースなどのことばを読むかぎり、自分が特権をもつ位置にある教育者だという認識が著しく欠如している。文学者であることで免除されると本人が思い込んできた長い歴史と、まあ仕方がないとKUBOTA Nozomi:くぼたのぞみhttp://www.blogger.com/profile/06540127232554534033noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-4597938678859624421.post-7441338347238474542023-06-18T06:47:00.006+09:002023-06-18T14:49:51.290+09:00コンサート:2人のフランツ、青柳いづみこ & 高橋悠治 トークコンサート 備忘のために昨日のコンサートのことを書いておこう。 昨日はひさびさに都心まで出かけた。日比谷の「ベヒシュタイン・セントラム 東京 ザール」で開かれた、青柳いづみこ & 高橋悠治というビッグなピアニスト2人のコンサート。コロナもあけて、フランソワ・クープランとフランツ・シューベルトと聞けば出かけずにはいられません! 帰りの電車が、事故の影響で動いているのは各駅停車のみで、ちょっと時間がかかったけれど、6月の晴れ渡った空を見ながらゆっくり帰宅。最寄り駅にたどりついてもまだ西の空は茜色。 生で聴くピアノタッチの美しさが、胸に染み入るサイコーの一日だったナ。KUBOTA Nozomi:くぼたのぞみhttp://www.blogger.com/profile/06540127232554534033noreply@blogger.com