J・M・クッツェー『モラルの話』の日本語訳(人文書院)がついに発売になりました。さっそくイベントのお知らせです。日時:6月9日(土)午後3時から
場所:下北沢のB&B
第3回「境界から響く声達」読書会
J.M.クッツェーをくぼたのぞみさんと読む
都甲幸治 ×くぼたのぞみ
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都甲幸治さんとクッツェーの話をするのは、2014年夏の自伝的三部作『サマータイム、青年時代、少年時代』(インスクリプト)の刊行記念の会と、2015初夏に新宿紀伊国屋南口店で開かれた『マイケル・K』の岩波文庫化記念トークにつづいて3度目です。
今回は都甲さんが主役で、「境界から響く声達」という英語圏文学を読んでいく読書会に誘っていただきました。シリーズの第3回。カリブ海から始まり、チカーナ文学へ進んだこのシリーズ、今回の『モラルの話』は舞台がオーストラリア、フランス、スペインですが、クッツェーの出身地は南アフリカ。ここ数年のこの作家の行動範囲を考えると、3つの大陸を、北を介さずに横に結びながら、アメリカスはラテンアメリカまで延長。
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| スペイン・ツアーの日程表 |
こうして、クッツェーは「北と南」というパラダイムを可視化させながら、「南の文学」を「las literaturas del sur」と表現します。あくまで複数形です。「グローバル・サウスの文学」とひとくくりにせずに、個々の地域の、個々の言語による複数の文学を可視化させようとします。スペイン国内の北と南にも光をあてている。バスク語とカタルーニャ語はスペイン語(カスティーヤ語)とは異なる言語ですから。そこは要注意!![]() |
| 2018.5 Madrid |

