南アフリカのアフリカーンス語で書く伝記作家、J. C. カンネメイヤー著『J.M.Coetzee: A Life in Writing』がオランダ語に翻訳されて、英国などより一足はやく出版され、あちこちに評が載ったようです。う〜ん、読んでみたいです。
それにしても、この右下の写真、すごく笑えます。ロンドンで仕込んだ都会のセンスをケープタウンでも・・・という、23歳のクッツェー。黒い背広にコート、左手には革鞄、右手にはなんと、こうもり傘を持っています。完全英国紳士風。provincial life=属州/国出身者のきばり、というか、いまはきっと、それをにやりと笑う72歳のクッツェーがいるのでしょう。
だって風の強いケープタウンでは、多少の雨が降っても傘をさす人はほとんどいない、と去年訪ねたときにガイドのFさんがいっていたくらいですから。
北海道の片田舎から東京に出たばかりの60年代後半の自分を、まざまざと思い出し、にやりとなります/笑。