Elizabeth Costello : I believe in what does not bother to believe in me.──J. M. Coetzee

2011/11/16

Clarke's Bookshop ── ケープタウン日記(2)

昨日のケープタウンは晴れ、日差しが強く、めずらしく風のない一日だった。

 街へ出た。ぶらぶら歩いてロングストリートの Clarke's Bookshop を訪ねた。南アフリカ国内で出版された本を買ってきた書店だ。1990年代初めはファクスで注文していた。A4に印刷した手紙を一通出すと250円ほどかかった。すると、しばらくしてからしっかり梱包された包みが届く。本が傷まないように、とても丁寧に梱包してくれるのだ。

 店主のヘンリエッタ・ダックスさんが不在なのはわかっていた。ケープタウンを訪ねます、とわたしがメールすると、残念ながらその期間は海外へ出かける予定があると返事がきた。よりによって、なんという不運なめぐりあわせ。

 でも、スタッフのイザベルさんとメグさんが歓迎してくれて、店内を自由に見てまわり、写真も撮らせていただいた。ヘンリエッタさん宛に、メッセージと持参した拙訳のちくま文庫『マイケル・K』を託した。


今朝のケープタウンは昨日とは打って変わって風が強い。聞いてはいたが、これがまた半端ではない。宿は高いビルの9階にあるので、窓を開けるとびゅうびゅうとすごい音がする。テーブルマウンテンの頂上には白い雲が面白いほどの速さで流れていく。(下の写真は、真っ平らなテーブルマウンテンのうえを流れるように走る雲、「テーブルクロス」と呼ばれるそうだ。)