Elizabeth Costello : I believe in what does not bother to believe in me.──J. M. Coetzee

2021/01/17

東京新聞(夕刊)に「海外文学の森へ」第1回が掲載されました

 今年は、東京新聞の火曜日夕刊に隔週で載る「海外文学の森へ」の案内人の一人をつとめます。トップバッターを仰せつかり、第一回にハン・ガン著/斎藤真理子訳『回復する人間』(白水社刊)について書きました。1月12日の夕刊です。



 他にも名だたる書き手の方々が、次々と旬の作品を紹介してくれるはずです。
次回は1月26日夕刊です。

2021/01/06

「チママンダ」は創作された名前だった! わお!

 チママンダ・ンゴズィ・アディーチェがラゴスで思いっきり饒舌に喋っている動画です。

なんと、「チママンダ」という名前は『パープル・ハイビスカス』が出版される直前に、ロンドンのお兄さんの家に泊まっているとき、思いついた名前だった!



 両親が彼女につけた名前は、ンゴズィ・グレイス・アディーチェ。セカンドネームのグレイスはお母さんの名前でもあった。カトリックでは十代になってから受ける堅信式で自分の洗礼名を変えられるようで、アディーチェはそのとき「アマンダ」という名前を選びます。中等学校からはずっと、アマンダ・アディーチェと名乗っていた。ところがアメリカの大学に留学すると、同じ大学生のなかに何人も「アマンダ」がいた。6人だったかな? それで作家としてデビューするとき、もっと自分らしい、イボ文化に根ざした感じの名前にしたい、と思って考えついたのが「チママンダ」だった。「ンゴズィ」を残したのは、平凡な名前だけれど、その名前でずっと過ごした幼いころも大切だと思ったから、と。