Elizabeth Costello : I believe in what does not bother to believe in me.──J. M. Coetzee

2013/11/18

ドリス・レッシング追悼!

ドリス・レッシングが逝った。享年94歳。2007年にノーベル文学賞を受賞したとき、この作家は88歳だった。もう少し早く受賞してもよかった。授賞式に参加したいというレッシングの希望は、ドクターストップで実現しなかった。

 訃報を報じる英ガーディアンの記事

 このブログでも、レッシングについて書いたことがあった。当時を思い出しながらリンクしておこう。

 ノーベル文学賞を受賞したときの、代表作『草は歌っている』を書評しながら書いたもの

 また、J・M・クッツェーのエッセイ集からの引用も実に興味深いものがある。

 オリーブ・シュライナーも、ナディン・ゴーディマも、ドリス・レッシングも、田舎から出てきて作家になった大物女性たちは、当時の女の子を「ちゃんと」しつけるための学校へは行かなかった、それをクッツェーは指摘している。学校へ行かなかったという事実も面白いが、クッツェーがそれを指摘していることが、大変興味深いのだ。

 ちなみにクッツェーが2007年12月に2度目の来日をしたとき、駒場で行われた講演でレッシングの受賞について触れながら、『黄金のノート』について言及していたことを思い出す。