Elizabeth Costello : I believe in what does not bother to believe in me.──J. M. Coetzee

2012/10/17

クッツェーとオースターが「バートルビー」について語る

2012年10月、オールバニで開かれたクッツェーとオースターのディスカッションで取りあげられたのは、なんと、かのメルヴィルの「バーとルビー」ではなくて「バートルビー」だった。

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 ついでに映像も貼り付けちゃおう。



この動画はおそらくディスカッションの最後のほうで、おもにバートルビーがじっと眺めていた壁の話を、「モビーディック」の白い顔と関連させて語るクッツェーのことばが記録されています。

「バートルビー」は、こちらで柴田元幸さんの日本語訳が読めます。ラッキー! また、原文の「BARTLEBY, THE SCRIVENER. A STORY OF WALL-STREET.」はここで読めます。

「マイケル・K」もまたまちがいなく、20世紀末にアフリカの南端で生まれた、「バートルビーの仲間」だよなあ〜

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付記:2012.10.18    昨夜、クッツェーとオースターの映像を見つけてここに貼り付け、今朝、ふたたびPCを立ちあげて驚いた。Google がメルヴィル仕様になっているのだ。モビーディック仕様というべきか。なんと! なんと! の偶然。

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付記:2012.11.25   あらためて思うのはこの「バートルビー」の物語の原文についているサブタイトル「A Story of Wall-Street ウォール・ストリートの物語」の部分である。そうか。そうだったんだ! いまや世界中の株、いや金融の中心地、であるこのストリートでバートルビーは当時、働いていた/いなかった、という物語なんだ。