Elizabeth Costello : I believe in what does not bother to believe in me.──J. M. Coetzee

2011/10/18

チママンダ・アディーチェがサンタフェで

さる9月28日に、チママンダ・ンゴズィ・アディーチェがニューメキシコ州のサンタフェにあらわれました。2009年に出た短編集『なにかが首のまわりに』から「震え/Shivering」を朗読、そのあとケニアの作家ビンヤワンガ・ワイナイナとトークという豪華なステージ、その一部始終をここで見ることができます。(Lannan Foundation の Podcast から動画をゲットしてください!)

 今日のブログにアップした写真とは全然ちがう、ぐっとくつろいだ表情の2人が早口でやりあうステージは、爆笑、また爆笑です!
 「震え」や第一長編『パープル・ハイビスカス』に登場する人物たちをめぐって、なんとも珍妙なやりとりが展開されます。ワイナイナって、こんなに面白いしゃべり方をするんだ! もうびっくりです。

 この「震え」という短編、もうすぐ出る日本独自のオリジナル短編集第二弾にも入る予定ですが(いま再校ゲラを見ています!)、『なにかが首のまわりに』のなかでは唯一の書き下ろし作品です。アメリカで不法滞在をつづけるナイジェリア人男性(じつはゲイ)と、上昇志向のやたら強いジコチューな恋人にふられたばかりのナイジェリア人女子院生の友情とそれぞれの信仰、という、ややもすると深刻になりがちなテーマがコミカルなタッチで描かれた短編ですが、これが出色。

 早く短編集をお届けできるようがんばります! 本のタイトルは『明日は遠すぎて』になる予定。お楽しみに!