2011/10/28

ジャイプールで45分、朗読するクッツェーの映像

以前もお知らせしましたが、1月下旬にインドのジャイプールで行われた文学祭で、J. M. クッツェーが「The Old Woman and the Cat」という短編を読む映像があります。

 ちょっと音質がわるくて聞きづらいところがありますが、赤、ピンク、金色といった極彩色の背景のなかで、インドの神様の彫刻がほどこされた椅子に座るクッツェー、というのもなかなか面白い光景です。

 クッツェーの右手に腰をおろして、作家を紹介し、「Youth」からマダム・ボヴァリーが出てくる章を少し朗読するのはイギリスの作家/歴史家、パトリック・フレンチ。
 クッツェーが朗読する作品は、ローマカトリックの信仰を背景に、動物に魂はあるのか、という問題をスペインの廃村に住む老女性作家と、それを訪ねる息子との会話という形式で浮上させるものです。
 45分ノンストップで朗読するクッツェーの声を、芝生の上で聞き入るジャイプールの聴衆、これもなかなか興味深い。お楽しみください。