Elizabeth Costello : I believe in what does not bother to believe in me.──J. M. Coetzee

2011/06/26

クッツェーがヨーク大学で新作から読む

 このクッツェーのポートレートを描いたのは、シャンハイ生まれの在シドニーのアーティスト、アダム・チャン。クッツェーとは「ヴォイスレス」の活動で知り合ったらしい。「クッツェーの作品にみられる彼のセンシビリティを表現するため、赤いブラシストロークで描いた」とか。さきごろアーチボールドで開かれた絵画展で人気投票一位となった。


 今月末に、ヨーク大学で開かれていたサミュエル・ベケットの国際会議にスペシャルゲストとして招かれたJ.M.クッツェーは、6月24日の夜、セントラルホールのステージで、いま書いている新作から朗読した。なじみのない国で繰り広げられる、ある男と少年の物語だそうだ。

「彼のことばはほとんど質素ともいえ、それでいてピンと張りつめ、まるで一本の弦がことばの背後に固く張られているように思える」とは、「ザ・ヨーカー」に記事を書いたアン・メラーの言。