Elizabeth Costello : I believe in what does not bother to believe in me.──J. M. Coetzee

2018/07/27

日経プロムナード第4回「どこでも朝顔」と、2つ目の書評『モラルの話』

日経プロムナード第4回が載りました。

 どこでも朝顔

ドラえもんの「どこでもドア」みたいですが(笑)。
 いまわたしのいるところから、朝顔の鉢が2つ見えます。昨年朝顔が咲いていた植木鉢に、遅ればせながらたっぷり水をやったら、出るわ、出るわ。なにがって?芽が!です。雨水管から移植した朝顔といっしょに、すくすく育っています。


もうひとつお知らせ

今週末発売の図書新聞に『モラルの話』の書評が出ます。評者は中井亜佐子さん。

クッツェー研究会といえばこの人の顔を見ないのはまれ、という知る人ぞ知るクッツェー研究者です。この作家の作品を長年、読み込んできた人ならではの目で評する『モラルの話』。クッツェーを知らない人にも、作家の現在地や、この作品の背景がざっと理解できる内容で、おすすめです。

 「寓意」について。また冒頭の、クッツェーの「新作はつねに、それ以前の自身の作品の集大成」という指摘は、とりわけ作家が自伝的三部作を発表しはじめた1990年代半ば以降の作品に言えることかもしれません。78歳にして発表されたこの『モラルの話』は間違いなく、クッツェー文学とクッツェー思想の集大成と呼べるものでしょう。