北海道に住んでいたころ、白樺のつぎに好きだったポプラ。(林檎は別かな。)
といっても、家のまわりには、ほかに常緑樹は種類があまりなく、いや、たんに名前を知らなかっただけかも・・・。
とても幹がやわらかい木。葉っぱが幹の途中からどんどん、どんどん出てくる木。山羊がその若葉を好んで食べたっけ。
このポプラの木、クッツェーの『
少年時代』のいちばん最初に、「ポプラ通り十二番」という住所として出てくる。
アフリカ最南端のケープタウンからちょっと内陸に入ったヴスター(ウスター)という町に、少年が8歳から12歳まで住んだときのことだ。
南半球を舞台とした作品にポプラという樹木の名が出てくるのを見て、なんだか不思議な懐かしさを覚えたのを思い出す。さあ、そろそろ改訳作業をはじめなくちゃ。
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写真は札幌の書肆吉成店主、吉成秀夫氏の撮影です。