Elizabeth Costello : I believe in what does not bother to believe in me.──J. M. Coetzee

2010/09/29

「ファラフィナ」は「アフリカ」の意味

 チママンダ・ンゴズィ・アディーチェさん、来日中です。

 国際ペン東京大会の、いわば前夜祭にあたる「文学フォーラム」第2日目の朗読、スピーチも無事に終わり、雑誌の対談や新聞社のインタビューなども終わりました。あとは記事になるのが楽しみですが、さっそく今朝の読売新聞(文化欄)に記事が掲載されました。
「ペン大会、来日の作家たち」シリーズ第三回「等身大のアフリカ描く」というタイトルで、アディーチェさんのにこやかな写真も。
 
 長編『半分のぼった黄色い太陽』の書評で、これまでに新聞、雑誌に掲載されたものを掲載順にあげておきます。(敬称略)

毎日新聞 9月12日「苦悶するアフリカで自分を貫く人々」評者:池澤夏樹
読売新聞 9月19日「恋愛を通して描く戦争」評者:都甲幸治
週刊朝日 10月1日号「ステロタイプを突き崩す原動力」評者:蜂飼耳
産経新聞 9月26日「ビアフラ戦争下の人間模様」評者:楠瀬佳子
 
 1年半、頭が完全にビアフラ漬けになって、夢にまで登場人物が出てきたほどでしたが、著者来日などもあって恵まれました。

 話はとびますが、先日アディーチェさんにいろいろ話をきいているうちに、彼女がナイジェリアで設立した出版社「ファラフィナ・トラスト」の「ファラフィナ/Farafina」の意味が話題になり、どんな意味かを質問しました。どうもイボ語ではないな、というのは分かっていたのですが、なんと「アフリカ」という意味のバンバラ語でした!
 設立者のパンアフリカンな姿勢がよく出ている名前です。

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書評追記(2010年10月10日):朝日新聞 10月3日「幻の共和国舞台に他者の他者を想う」評者:斉藤環