Elizabeth Costello : I believe in what does not bother to believe in me.──J. M. Coetzee

2019/06/13

みほんが届きました!──『イジェアウェレへ』


イジェアウェレへ──フェミニスト宣言、15の提案』のみほんが届きました! チママンダ・ンゴズィ・アディーチェの新刊です。

 カバーは地中海の色を思わせるAzureアズュールを、とお願いしました。きっぱりとした美しい色です。
 生まれたばかりの女の赤ちゃんをどんなふうに育てるか、をめぐって友人イジェアウェレへ、チママンダが心をこめて書いた手紙です。

 自分が「女の子として」育てられた過程で体験したことを、女の子「だから」という理由だけで自分の娘に体験させたくない、それにはどうしたらいいのか、というチママンダの知恵と愛が詰まっています。

 イジェアウェレ──という名前がイボ語で「すんなりといく旅」とか「安全な旅」という意味なのもいいなあと。この本をプレゼントすれば「あなたの人生の旅が安全でありますように! Have a safe trip of your life!」という意味になりますから。そう、人生の荒波を渡るためのお守りにもなるんです!

 性差別への怒りを他へそらせる文化装置を「豊かに」発達させてきた日本語社会で、一人ひとりがジェンダーの束縛から自分を解放するための足場=テクスト=護符になることを願って訳しました。

 梅雨のあいまの、まるで祝祭のように晴れやかな朝に、屋外で撮ったら本に後光が射しているようです! 

付記:2019.6.17──ニューヨークの本屋さんで行われたトークについてはここに書きました。