2月4日付け、つまり今朝の毎日新聞の「新世紀 世界文学ナビ」に、マリーズ・コンデについて書きました。以前、このブログでも触れましたが、おもに彼女の最新刊「La vie sans fards/すっぴん人生」を取りあげました。
複数の文化がぶつかりあうカリブ海という「小さな場所」から、ものすごく大きな文学者たちが生み出されてきたことの意味は、「世界文学」を考えるうえで不可欠なテーマです。その深い意味あいは、何度考えても、何度取りあげても、とても足りそうにもないと思えるほどです。
長いあいだそこにあったのに見えなかったものを可視化させ、聞こえなかったものが聞こえてくるようになる文学。その風通しのよさがもたらすものの底深い力。
コンデはまた、いま戦争中のマリに関連のある「Segu」(1984~85)という本を書いています(Segu というのは英訳名で、オリジナルタイトルは Les murailles de terre と La terre en miettes で二巻本として出ました)。じつはこれが80年代にベストセラーとなり、コンデは一躍世に知られる作家となったのです。18世紀末にセグーを中心に栄えた王国の物語で、彼女が祖先とするバンバラ民族にささげられています。
バンバラといえば、チママンダ・ンゴズィ・アディーチェがナイジェリアでつくった出版社の名前が「サラフィナ」、バンバラ語で「アフリカ」という意味でした。ああ、繋がった〜〜。
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2014年2月10日付記:ここで読めるようにしました。
複数の文化がぶつかりあうカリブ海という「小さな場所」から、ものすごく大きな文学者たちが生み出されてきたことの意味は、「世界文学」を考えるうえで不可欠なテーマです。その深い意味あいは、何度考えても、何度取りあげても、とても足りそうにもないと思えるほどです。
長いあいだそこにあったのに見えなかったものを可視化させ、聞こえなかったものが聞こえてくるようになる文学。その風通しのよさがもたらすものの底深い力。
コンデはまた、いま戦争中のマリに関連のある「Segu」(1984~85)という本を書いています(Segu というのは英訳名で、オリジナルタイトルは Les murailles de terre と La terre en miettes で二巻本として出ました)。じつはこれが80年代にベストセラーとなり、コンデは一躍世に知られる作家となったのです。18世紀末にセグーを中心に栄えた王国の物語で、彼女が祖先とするバンバラ民族にささげられています。
バンバラといえば、チママンダ・ンゴズィ・アディーチェがナイジェリアでつくった出版社の名前が「サラフィナ」、バンバラ語で「アフリカ」という意味でした。ああ、繋がった〜〜。
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2014年2月10日付記:ここで読めるようにしました。