Elizabeth Costello : I believe in what does not bother to believe in me.──J. M. Coetzee

2012/07/14

ノリッジ世界文学フェスから一枚の写真

今朝、facebook を見ていたらこんな写真をアップしている人がいました。知る人ぞ知る著名な文学者、翻訳家、ジェフリー・アングルさんです。Vintage Books のブログでアングルさんが見つけた写真で、そこに写っているのはチカ・ウニグウェ Chika Unigwe と J・M・クッツェー。そして背後にアングルさんご自身が写っています。

ウニグウェは1974年にナイジェリアで生まれ、ベルギーへわたって最初はオランダ語(フラマン)で作品を書いていた作家です。でも最近の長編二作は英語で書かれているようで、先月出版された「Night Dancer」もタイトルが示すように英語です。以前このブログでも紹介した「African Love Stories」(Ama Ata Aidoo 編)にも短編「Possessing the Secret of Joy」が収められてますが、それも英語です。

さて、この写真が出てくるサイトには、そのウニグウェの文章が載っていて、そのなかにこんなコメントがありました:「Coetzee is the most humble person I know/クッツェーは私が知っているもっともhumbleな人」。humble = つつましい、控えめな、謙虚な、いろんな意味がありますが、押し出しの強いのが美徳とされるマッチョ・アフリカンの対極みたいな感じですね。思わず笑ってしまいました。

ウニグウェさんもにっこり、クッツェーさんも笑っています。いい写真です。