昨年9月に来日したチママンダ・ンゴズィ・アディーチェさんが、いま発売中の「文藝」2011年春号「池澤夏樹特集」で対談しています。お相手はもちろん池澤夏樹さん! 中身の濃い対談です。
くだけた話から始まって、作家として書くときの姿勢や方法をめぐり、臆せず語る若い作家と、beyond に惹かれて世界を「移動」しつづけてきた懐の深い作家との、白熱した対談です。
アフリカとヨーロッパについて、アジアと日本について、しなやかなことばで展開される議論。アディーチェ発言のなかでなんといっても光るのは、アフリカをめぐる歴史的「他者表象」についての意見でしょうか。
また、都甲幸治さんによるアディーチェへのインタビューも載っていて、これもまたアディーチェという作家の別の魅力を伝えています。
彼女の作品を紹介、翻訳した者としては大変うれしい特集です。ぜひご一読ください!