Elizabeth Costello : I believe in what does not bother to believe in me.──J. M. Coetzee

2012/09/10

J・M・クッツェーの伝記 ── A Life in Writing


 9月10日になった。そろそろJ・C・カンネメイヤーが書いた J・M・クッツェーの伝記が発売になるころだが、まだ音沙汰はない。

 ネット情報では、表紙も出てくるし、発売日も明記されているけれど、変更になる可能性もあるだろうな。なにしろ、作者自身は大部な原稿を書きあげて出版社に手渡した昨年の暮れに急逝したというのだから、編集作業の難しさは容易に想像がつく。

カンネメイヤーのファスートネームはこれまたジョン、クッツェーと同名で、生まれは1939年で一年ちがい、というめぐり合わせだ。でも、カンネメイヤーの第一言語はアフリカーンス語で、この伝記もアフリカーンス語で書かれている。9月に出ることになっているのはその英訳版である。翻訳は南アフリカの作家 Michiel Heyns。

 アフリカーンス語バージョンも当然出ることだろう。オランダ語バージョンというのも Amazon を探すとすでにヒットする。オーストラリアは10月にペンギンから出るようで、そのサイトにはこうある。


JM Coetzee: a life in writing is a major work that corrects many of the misconceptions about Coetzee, and that illuminates the genesis and implications of his novels. This magisterial biography will be an indispensable source for everybody concerned with Coetzee's life and work.


ヨーク大学のウィカムをめぐるシンポジウムも数日中にはじまる。10月にはニューヨーク州オールバニでポール・オースターとの対話も予定されている。クッツェーさん、相変わらず忙しそう。