2009/05/30

『世界中のアフリカへ行こう』──<むしめがね>編

この、中村和恵編『世界中のアフリカへ行こう』(岩波書店)には、わたしもちょこっと書きました。

「ちょこっと」という言い方が、ちょうどいいでしょう、たぶん。「南アフリカへの机上の旅」という1章です。登場するのは、知る人ぞ知るズールー民族の大詩人、マジシ・クネーネ、さらに、裕福な家庭で育った白人を母に、その家の厩番で名前も分からなかった黒人を父にもって生まれた作家、ベッシー・ヘッド、そしてジョン・マクスウェル・クッツェーです。
 つまりは、わたしが訳した、南アフリカ出身の3人の詩人、作家ということですが、彼らの作品との出会いや、具体的な作品を紹介しながら(拙訳の、かなり長い引用もあります)、南アフリカ文学のスポット的紹介になっています。むしめがね片手に部分拡大して紹介、といった感じです。
 クッツェー氏が来日したとき、彼の口から飛び出したある質問に思わず絶句、という今回初公開のエピソードもあります。

 本屋さんで、ぱらぱらぱらりとめくってみてください。