Elizabeth Costello : I believe in what does not bother to believe in me.──J. M. Coetzee

2021/07/02

今年はじめての朝顔が咲いた

 雨の音で目が覚めた。雨の音に消されて他の物音はほとんど聞こえない。風はない。ひたすらに降る雨にすっぽり包まれているような朝、カーテンを開ける。

今季初めての開花
 さて、今朝はどんなふうかな。朝顔の蔓はどこまで伸びたかな──とベランダに出る。するとパーテーションの手間にちいさな紫色が見える。花が咲いた。今年はじめての朝顔が咲いた。雨にもめげず。
 
 といっても、今朝の雨は、昨日もそうだったけれど、上から下へ向かってひたすらまっすぐに降る雨だから、朝顔の花に雨粒がじかに当たることはない。せいぜい飛沫がかかるくらいだ。それでも。

 7月になったとたんに気温はさがり、昨日も今日もひんやりと肌寒い。

 カナダのソルトスプリングに住む友人から、BC一帯が何日も摂氏40度をこす暑さだったけど、ようやく落ち着いた、というメールがくる。そっち(東京)はどう? クレージーなオリンピック、反対する人たちはデモとかやってないの? 

 やってるけど、やめた方がいいという人も大勢いるけど、それでも最初のシナリオ通りに強行する、ほとんど一億総玉砕オリンピック──と書きたくなる。参加選手だって安全とはいいがたい。

 日本の外に住む人たちには、完全に狂ってる「クレージー」な様子と映るらしい。そりゃそうだろな。そもそものはじまりは「福島復興のため」という名目だったオリンピック。そのためについた嘘「福島原発はアンダーコントロール」から始まって、数々の嘘と詭弁と利益に群がる人たちが招いたのがこのカタストロフ! そこへ襲ってきたのがコロナ・ウィルスというわけだ。

 今年はじめて咲いた朝顔の花の話を書こうと思ったのに、昨日とどいた友人からのメールへの返信みたいな、狂気のコロナオリンピックの話になってしまう。世界からじっと見られているこの国の非論理と非道なものごとの決め方。議論さえ成立しえない「貧しさ」。どれだけことばを壊し、人心の荒廃をもたらすつもりか。選手団、くるのかな? こないチームがこれから増えるんじゃないの?

 それにしても、これからしばらく、このブログ、写真が朝顔だらけになっていく予感が…まいっか。