Elizabeth Costello : I believe in what does not bother to believe in me.──J. M. Coetzee

2020/11/08

明朝、アデレードから、J・M・クッツェーの朗読がライブで聴ける!

アデレード大学で、J・M・クッツェーが80歳の誕生日を迎えたお祝いに、ライブで朗読を放映するようです。11月9日午前10時半(現地時間)から、南半球はいま夏時間なので、時差が1.5時間ある日本時間では、午前9時スタートになります。

YOUTUBEにすでに予告が載っています。


The University of Adelaide is proud to host a formal event in Elder Hall with music performances, tributes and readings to honour and celebrate John M Coetzee in his 80th year, followed by book signing in Elder Hall Foyer.

とあります。予約もできるみたい。ぜひ!

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2020.11.9afternoon──めずらしく目覚まし時計をかけて寝て、今朝はしっかり起きて聞きました。いろんな人が出てきた。クッツェーについて、クッツェー作品について、あれこれ述べていて、傑作だったのはジョンのお友達らしいピーター・ゴールズワーシーというオーストラリアの作家の話。『サマータイム』に倣って、作家の死後世界で作家とやりとりするというSFみたいな小噺を読んで、80歳の誕生祝いとしてはなかなか渋い笑いをとってました。

 他にも、アボリジニにオリジンを持つ女性が彼女の言語でサラサラっとメッセージを述べたこと。姓が「ナカマラ」と聞こえる部分を含んでいたことなど。

 Videoによる参加で、パースに住む南アフリカ出身のシソンケ・ムシマンがText Publishing版のWaiting for the Barbarians に書いた自分の文章から読んでいたこと。これが滅法、面白かった。Barbarian の娘に対する読みが「南アフリカ」をベースにしているのだ。当然だよなあ、と。この作品が発表された1980年にまだ彼女は7歳だった。それ以後のクッツェー作品への彼女自身の理解の変遷がざっと述べられていて、これもまた面白かった。

 場所はアデレード大学のエルダー・ホール。2014年11月にシンポジウムが開かれたとき、ここでクッツェーは『鉄の時代』の冒頭を朗読を朗読したのだった。