Elizabeth Costello : I believe in what does not bother to believe in me.──J. M. Coetzee

2010/02/09

今日は、J・M・クッツェーの誕生日!

朝パソコンを立ち上げると、google のサイトが夏目漱石の顔と猫のデザインになっていた。今日、2月9日が誕生日だそうだ。

 しかし2月9日はまた、ケープタウン生まれの J・M・クッツェーの誕生日でもある。1867年が夏目漱石の生まれた年、1940年が J・M・クッツェーの生まれた年。ふうん、そうだったのか。

 東京生まれの漱石が1900ころの倫敦/ロンドンへ留学して、まずいオートミールに顔をしかめたようすを思い浮かべるのも面白いし、はるか南の旧植民地生まれのクッツェーが、1960年代初めに逃げるようにして行った、アンウェルカムなロンドンで、苦い青春時代を送ったようすを想像するのも面白い。
 
 60年ほどの時間の差はあるものの、2人とも船でロンドンへ行ったのだ。ちょっと頭を冷やして考えると、それからさらに60年がすぎるあいだに起きた、時間と距離のめまぐるしい変化は圧倒的だ。たとえば、いまから60年前の日本の暮らしを想像してみてほしい。

 ゆっくり行きたい。熱烈願望、ゆっくり生きたい。熱烈歓迎、ゆっくり、ゆっくり!

 そして、この2人のもう一つの共通項は、めちゃくちゃ乱暴なくくりではあるが、おそらく、「ひきこもり」! そして「分身/ダブル」。