Elizabeth Costello : I believe in what does not bother to believe in me.──J. M. Coetzee

2022/03/13

メジロがやってきた

 昨日と今日はポカポカ陽気で、春うららと言いたい気分になる。今日は朝から、ぴいぴいぴいと賑やかなさえずりが聞こえる。窓の向こうをみると、濃い桃色の花がふくらんで、いよいよ咲くかな、咲くかなと思わせる緋寒桜。

「経済効果」だかなんだか知らないけれど、ここ数年やたら枝を伐られる木々たち。それでもやってくる鳥たち。それを待っている人たち。

 今朝はメジロがやってきた。スマホなんか持ってないので、古いデジカメで手ブレを防ぎながらようやく撮ったメジロ。緋寒桜のふくらんだ蕾をしきりについばんでいる。

 メジロはウグイス色で、ウグイスは渋い灰色、というのは実際に鳥を見てあらためて気づいたことだった。もちろん、すべて東京にきてから得た知識だ。蘇芳色なんてのも、22歳か23歳のころ知った「外国語」に近い感覚の、「内地」でしか目にできない色を示すことばだった。

 今朝の朝日新聞「折々のことば」に、『山羊と水葬』が引用されていた。「サイロのある家」から。あれは窓ガラスを拭いているときの話だったな。