池澤夏樹氏の個人編集による世界文学全集(河出書房新社刊)は、当初は第Ⅱ期までの全24巻だった。ところが、さらに第Ⅲ期6巻が加わって、まず出たのが『短篇コレクションI』。これが楽しめる。
コルタサル、パス、ルルフォといった中南米の作家、マラマッド、バース、バーセルミ、カーヴァーなど米国の作家、アトウッド、マクラウドはカナダの英語で書く作家、さらにはイドリース、カナファーニー、アル=サンマーンといったアラビア語で書く作家、フランス国籍を取得した中国語で書く高行健(ガオ・シンジェン)、そしてアフリカは英語で書くナイジェリアのアチェベ、などなど、日本語で書く作家としては目取真俊と金達寿が・・・、それにブローティガンも入っているし、モリスンの唯一の短編も入っている。おお!
とにかく楽しめます。ひらりと開いて、そこから読んでいく。途中でお昼寝も可。でも、短編だから一作の途中でやめるということもせずにすむでしょう。訳者は、これまたそうそうたるメンバーです。
夏休みの真昼の読書に、超おすすめ!!