エスペランサの部屋

               esperanza's room by Nozomi Kubota

2025/08/17

去り行く夏を惜しむ、惜しまない──朝顔の大きな葉が黄色くなって

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  仕事机に向かうと、左手の窓ごしに、朝顔の葉が作るすだれが見える。風に揺れる葉むれが、疲れた目を休めてくれる。今年は本当によく茂って、光の透かし模様が楽しめた。 8月17日の葉むれ  最初にいくつか芽を出した植木鉢を、ずっと陽のあたる場所に置いておいた。すると、数は少ないけれど...
2025/07/26

掌篇小説『憧れの火ともる昭和』: 東京新聞

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東京新聞の「月刊掌篇小説」のページに『憧れの火ともる昭和』が掲載されました。短い「手のひら」サイズの小説です。フィクションの衣をつけてさらりと揚げましたが、素材の鮮度は保証します。掲載は7月25日夕刊ですが、一部の地域では翌26日の朝刊。書いた時期は今年5月から6月にかけてです。...
2025/07/13

朝顔すだれと『水脈を聴く男』の書評

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今年も朝顔のすだれです。葉っぱの密度がすごい! 1週間ほど前の写真とくらべてみてください。あれから大きな葉がぐんぐん広がり、何度も束になってベランダの天井を突き抜けたいとばかりに伸びました。そこで束ごとくるっと旋回させて下へさげたり、横へ向けたり。 ←するとこんな感じになりました...
2025/07/06

ことしの朝顔などなど

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東京は今夜から熱帯夜が始まりそうな気配だ。まだ七夕さえ過ぎてないのに。 2025.7.6  さて、ベランダの朝顔は? というと、2つの植木鉢は大きな花をいくつも咲かせている。でも、なぜかプランターから伸びたつるに花がつかない。葉っぱをもりもり茂らせながら、つるはどんどん上へ伸びて...
2025/06/10

梔子の花が咲いた

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2025.6.10 開花 今シーズン初めての梔子が咲いた。花は小さいけれど、いい香りだ。  昨年のちょうどいまごろ、ベランダに小さな梔子の鉢がやってきた。花が終わったころに大きめの鉢に植え替えて、西陽を当てないように水を遣りつづけ、冬を越した。  鉢は2つあって、最初に咲いたのは...
2025/06/05

翻訳ハイキング

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                                くぼたのぞみ だれも行ったことのない場所まで行けるだろうか ことばの骨灰で そんなことが可能だろうか 記憶の底で揺れる音たち 母の叱咤 教師の脅し 悔しまぎれの捨てぜりふ 積みあげられた書物や辞書にあらがう 身をよじ...
2025/05/12

J・M・クッツェーとマリアナ・ディモプロスの共著

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  今回もまた、まず最初に出版されたのはスペイン語版だ(写真右)。タイトルは Don de Lenguas(言語の贈り物)。  最近、JMクッツェーは英語より4ヶ月ほど先にスペイン語訳を出版する。表紙にはクッツェーとディモプロス、そしてそのあいだにこちらに背を向けた男性が写ってい...
2025/04/29

山室静の「焼跡にて」という詩

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 PC内の資料を整理していて、発見したものがある。「山室静」というフォルダだ。  学生時代から山室静の名前は知っていた。教養文庫というのがあって、そこで山室静が、聖書やギリシア古典を簡略にリライトして、物語として読ませる本を何冊も書いていた。その日本語がわたしにはピッタリきた。変...
2025/04/21

夢見つつ浅く、深く、埋める

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 時間がゆっくり過ぎていくのか、あまりにも早く過ぎていくのか、ちょっとわからない日々が続く。寒風が吹きすさんでいたと思ったら、数日前から夏日だ。まだ4月だというのに。  戸外では鶯が澄んだ声で鳴いている。うっとりする、といっても過言ではない。年明けにはヒーヨ、ヒョロと鳴いていたの...
2025/03/25

弥生3月、木々に花が咲く

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 東京は桜の開花宣言がでた。そして3月も残るところ、あと一週間に。  今年は投稿数が極端に少なくなって、なぜだ?自分?と思いながらも、ブログを書くきっかけを見つけられないまま、1年のほぼ4分の1が過ぎてしまった。😭    数年来の難題が少しずつ解決して、 いろいろホッとしている...
2025/02/09

お誕生日おめでとう! ジョン・クッツェーさんは今日で85歳

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お誕生日おめでとう、ジョン! 暦の上では立春が過ぎたけれど、風の冷たい冬の東京では室内でシクラメンが花盛りです。真夏の南半球アデレードへの花便り! ***  窓から見る空は今日も青く、木々は茶色の枝枝に、きっと葉芽をふくらませている。いずれかならず緑の芽を吹く。樹木は偉い。  一...
2025/01/01

あけましておめでとうございます

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 今年はゆっくり(自社比)歩いていこうと思います。よろしくお願いします。  昨年11月に日経新聞のコラム「こころの玉手箱」に書かせていただきました。有料記事ですが、 ここにリンク を貼っておきます。  タイトルは「 クッツェーと格闘した36年 」となりました。おもに、J・M・クッ...
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Nozomi Kubota :くぼたのぞみ
Tokyo, Japan
translator/poet 翻訳家/詩人 北海道生まれ。Born in Hokkaido.  *「10年早い」といわれながらアフリカ発/系の作品等を翻訳してきてわかったこと、それはこの世界の、地球の「全体像」だった。  著書:『J・M・クッツェーと真実』『山羊と水葬』『鏡のなかのボードレール』、詩集:『風のなかの記憶』『山羊にひかれて』 『愛のスクラップブック』『記憶のゆきを踏んで』  最近の訳書に、J・M・クッツェー『その国の奥で』『ポーランドの人』『スペインの家:三つの物語』『少年時代の写真』『モラルの話』『ダスクランズ』、チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ『パープル・ハイビスカス』『なにかが首のまわりに』『イジェアウェレへ』 主な訳書に J・M・クッツェー『マイケル・K』『鉄の時代』 『サマータイム、青年時代、少年時代』、J・M・クッツェーとポール・オースターの往復書簡集『ヒア・アンド・ナウ』(共訳)、チママンダ・アディーチェ『アメリカーナ』『男も女もみんなフェミニストでなきゃ』『半分のぼった黄色い太陽』、ゾーイ・ウィカム『デイヴィッドの物語』、ベッシー・ヘッド『優しさと力の物語』、サンドラ・シスネロス『マンゴー通り、ときどきさよなら』『サンアントニアオの青い月』、マリーズ・コンデ『心は泣いたり笑ったり』、エドウィージ・ダンティカ『アフター・ザ・ダンス』、アミラ・ハス『パレスチナから報告します』ほか。
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