エスペランサの部屋

               esperanza's room by Nozomi Kubota

2025/06/10

梔子の花が咲いた

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2025.6.10 開花 今シーズン初めての梔子が咲いた。花は小さいけれど、いい香りだ。  昨年のちょうどいまごろ、ベランダに小さな梔子の鉢がやってきた。花が終わったころに大きめの鉢に植え替えて、西陽を当てないように水を遣りつづけ、冬を越した。  鉢は2つあって、最初に咲いたのは...
2025/06/05

翻訳ハイキング

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                                くぼたのぞみ だれも行ったことのない場所まで行けるだろうか ことばの骨灰で そんなことが可能だろうか 記憶の底で揺れる音たち 母の叱咤 教師の脅し 悔しまぎれの捨てぜりふ 積みあげられた書物や辞書にあらがう 身をよじ...
2025/05/12

J・M・クッツェーとマリアナ・ディモプロスの共著

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  今回もまた、まず最初に出版されたのはスペイン語版だ(写真右)。タイトルは Don de Lenguas(言語の贈り物)。  最近、JMクッツェーは英語より4ヶ月ほど先にスペイン語訳を出版する。表紙にはクッツェーとディモプロス、そしてそのあいだにこちらに背を向けた男性が写ってい...
2025/04/29

山室静の「焼跡にて」という詩

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 PC内の資料を整理していて、発見したものがある。「山室静」というフォルダだ。  学生時代から山室静の名前は知っていた。教養文庫というのがあって、そこで山室静が、聖書やギリシア古典を簡略にリライトして、物語として読ませる本を何冊も書いていた。その日本語がわたしにはピッタリきた。変...
2025/04/21

夢見つつ浅く、深く、埋める

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 時間がゆっくり過ぎていくのか、あまりにも早く過ぎていくのか、ちょっとわからない日々が続く。寒風が吹きすさんでいたと思ったら、数日前から夏日だ。まだ4月だというのに。  戸外では鶯が澄んだ声で鳴いている。うっとりする、といっても過言ではない。年明けにはヒーヨ、ヒョロと鳴いていたの...
2025/03/25

弥生3月、木々に花が咲く

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 東京は桜の開花宣言がでた。そして3月も残るところ、あと一週間に。  今年は投稿数が極端に少なくなって、なぜだ?自分?と思いながらも、ブログを書くきっかけを見つけられないまま、1年のほぼ4分の1が過ぎてしまった。😭    数年来の難題が少しずつ解決して、 いろいろホッとしている...
2025/02/09

お誕生日おめでとう! ジョン・クッツェーさんは今日で85歳

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お誕生日おめでとう、ジョン! 暦の上では立春が過ぎたけれど、風の冷たい冬の東京では室内でシクラメンが花盛りです。真夏の南半球アデレードへの花便り! ***  窓から見る空は今日も青く、木々は茶色の枝枝に、きっと葉芽をふくらませている。いずれかならず緑の芽を吹く。樹木は偉い。  一...
2025/01/01

あけましておめでとうございます

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 今年はゆっくり(自社比)歩いていこうと思います。よろしくお願いします。  昨年11月に日経新聞のコラム「こころの玉手箱」に書かせていただきました。有料記事ですが、 ここにリンク を貼っておきます。  タイトルは「 クッツェーと格闘した36年 」となりました。おもに、J・M・クッ...
2024/11/21

マリーズ・コンデ『心は泣いたり笑ったり』が白水Uブックスに

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『心は泣いたり笑ったり』 (白水Uブックス)、発売です。  単行本として青土社から出たのは、22年前の2002年12月で、年が明けて翌年の2月にマリーズ・コンデが3度目の来日をしました。そのときチラリとお会いしました。そのエピソードも、今回は訳者あとがきに代えて「さよならマリーズ...
2024/10/08

9 月末の札幌は東京なみの気温だった

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 1ヶ月以上も間があいてしまったよ〜〜〜。  とにかく今年の夏は暑かった。本当に暑かった。7月23日から始まって9月20日まで、なんと60日間も熱帯夜が続いたのだ。そのダメージは半端じゃなかった。9月に入ってからの暑さはとりわけ。  それでも仕事は容赦なく続いて、9月7日の 日経...
2024/08/28

備忘のために

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facebookへの投稿をこちらにも残しておこう。どうもfacebookは扱いにくい。 夜に、またひとつ小さな星が墜ちた──それでも 今朝もまた、簾のように広がる黄ばんだ葉むれのなかに 若い朝顔の色鮮やかな花が10も咲いている。  花は硬い種子をたくさん残す。そして暑かった夏が終...
2024/08/24

海外文学の森へ 87──ダヴィド・ディオップ『夜、すべての血は黒い』

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東京新聞火曜日に隔週で連載されるリレーコラム「海外文学の森へ  87 」、 20 日(夕刊)にダヴィド・ディオップ『夜、すべての血は黒い』加藤かおり訳(早川書房)   について書きました。 *** 「知っている、わかっている」「神の真理にかけて」とたたみかける文句がいきなり目に飛...
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Nozomi Kubota :くぼたのぞみ
Tokyo, Japan
translator/poet 翻訳家/詩人 北海道生まれ。Born in Hokkaido.  *「10年早い」といわれながらアフリカ発/系の作品等を翻訳してきてわかったこと、それはこの世界の、地球の「全体像」だった。  著書:『J・M・クッツェーと真実』『山羊と水葬』『鏡のなかのボードレール』、詩集:『風のなかの記憶』『山羊にひかれて』 『愛のスクラップブック』『記憶のゆきを踏んで』  最近の訳書に、J・M・クッツェー『その国の奥で』『ポーランドの人』『スペインの家:三つの物語』『少年時代の写真』『モラルの話』『ダスクランズ』、チママンダ・ンゴズィ・アディーチェ『パープル・ハイビスカス』『なにかが首のまわりに』『イジェアウェレへ』 主な訳書に J・M・クッツェー『マイケル・K』『鉄の時代』 『サマータイム、青年時代、少年時代』、J・M・クッツェーとポール・オースターの往復書簡集『ヒア・アンド・ナウ』(共訳)、チママンダ・アディーチェ『アメリカーナ』『男も女もみんなフェミニストでなきゃ』『半分のぼった黄色い太陽』、ゾーイ・ウィカム『デイヴィッドの物語』、ベッシー・ヘッド『優しさと力の物語』、サンドラ・シスネロス『マンゴー通り、ときどきさよなら』『サンアントニアオの青い月』、マリーズ・コンデ『心は泣いたり笑ったり』、エドウィージ・ダンティカ『アフター・ザ・ダンス』、アミラ・ハス『パレスチナから報告します』ほか。
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