2018/06/10

来週のイベントは──『マンゴー通り、ときどきさよなら』

昨日のJ・M・クッツェー『モラルの話』刊行記念イベント、「境界から響く声達」は無事終了。みなさん熱心に耳をかたむけてくださり、中身の濃い質問や意見などがつぎからつぎへと出て、あっというまに時間がすぎました。
 このイベントをきっかけにクッツェーという作家に興味をもったという人もいて、嬉しいかぎりです。ご来場の大勢の方々、見事なさばきで会を盛り上げてくれた進行役の都甲幸治さん、本当にありがとうございました。
 イベントの内容は、10月ころ雑誌「英語教育」(大修館書店)に掲載される予定です。

 読者との出会いは訳者には、とても、とても励みになります。昨日のようなイベントはとりわけ。間をおかずに、つぎつぎと中身の濃い質問が出て、それに対して訳者が待ってましたとばかりに(笑)ことばを返す、というやりとりは、訳した本が日本語の海のなかに確かに船出したのだと確認できるすばらしい機会です。たった一人で部屋にこもって、苦労して翻訳をしてきたかいがあったと、疲れも吹き飛ぶ瞬間なのです。これはもう訳者冥利につきます。


 さて、来週もイベントが続きます。

「今の日本で光を放つ、移民文学の魅力」

 サンドラ・シスネロス『マンゴー通り、ときどきさよなら』の復刊記念。おなじくB&Bで、16日(土)の午後3時。すでにお知らせしましたが、金原瑞人さん、温又柔さん、という豪華ゲストです。お楽しみに〜。