2007/12/18

アディーチェ書評「物語から描くアフリカ」

 アディーチェの『アメリカにいる、きみ』がふたつの新聞で書評されました。
 まず、中村和恵さんが12月16日付けの北海道新聞の書評で、だれもが身構える「アフリカ」とか「ナイジェリア」という語に、だいじょうぶ、ふつうの人の暮らしの細部についてのエピソードから描き出される本だから、と書いてくださいました。そうなんです! ふたたびの、Muchas gracias!!
 また、12月9日の朝日新聞の書評には「肌理(きめ)こまやかで伸びやかな語り口にこそ瞠目すべし」としめくくる、望月旬氏の評が載りました。これもまた、的を射た嬉しいことばです!!

 昨日、東大駒場で開かれたJ・M・クッツェーさんの自作朗読会は120名ほどの観客で、とてもよい雰囲気の会でした。2週間あまりの滞在の最後を飾る朗読会に、この作家としてはめずらしく、最後に5人ほどの質問を受けて、それに丁寧に答えていました。
 今回の来日はパートナーのドロシー・ドライヴァーさんもいっしょ。初めてお目にかかるドライヴァーさんは、南部アフリカの文学、とりわけ女性作家の作品研究を専門とするアカデミックです。興味深いお話がいろいろ聞けて、収穫の多い会になりました。