2018/04/29

ノーベル文学賞についてクッツェーが語る

昨年11月23日、アデレード大学でJ・M・クッツェーが「ノーベル文学賞」について話をした動画です。アルフレッド・ノーベルは、化学の分野での先駆的な活躍にとどまらず、文学などにも造詣が深かった。出版されなかったけれど、自分でも作品を書いていたそうです。ノーベルの嫌った作家がエミール・ゾラだったというのは面白い。




2018/04/27

よみがえる『マンゴー通り、ときどきさよなら』by サンドラ・シスネロス

サンドラ・シスネロスの『マンゴー通り、ときどきさよなら』が、白水社のUブックスに入ることになりました。この本については、ちょうど2年前にここに書きました。

 長いあいだ古書しかない状態だったのが、ついにリニューアルされて書店の棚にならびます。5月18日発売です。あら、もう1カ月を切っているんですね。

 帯には金原瑞人さんのことばが! Merci!
 そして解説は、温又柔さん! Gracias!
 そして、そして表紙の絵は沢田としきさん💦!!

 帯のことばを見て、ああ、この本の舞台になったシカゴにあるマンゴー通りの暮らしは、ちょうど半世紀ほど前のことだったのか、としみじみしてしまいました。そう、半世紀前のサンドラにしてエスペランサの暮らしが、生き生きとよみがえったのです。この日本で。

 訳者も、ちょうど半世紀前に北海道から東京へ、移民ならぬ移動をしてきました。なんだかこれは、とても偶然の一致とは思えない。エスペランサと訳者の名前の重なりもまた。

 みなさん、マンゴー通りのエスペランサを、どうぞよろしく!


2018/04/16

J・M・クッツェーの『Moral Tales/モラルの話』




J・M・クッツェー最新作が、英語版より先に日本語版で出るなんて、まるで奇跡のよう!


  『モラルの話』


表紙が版元サイトにアップされました。

 今回は、凛とした紫。『ダスクランズ』の濃赤から44年の歳月をひとっ飛びして、老成した作家クッツェーの練りに練った文章、時間の経過とともにエリザベス・コステロが変化していくようす。最後の章に登場するハイデガーとアーレントをめぐる入れ子式の物語など、どれをとってもジョン・クッツェー全開です!

 5月30日の発売です!

どんな本かは、ここに書きましたので、よかったら!

2018/04/08

2016年4月のMALBAでのクッツェー

ほぼ2年前のいまごろになるのか。2016年4月にMALBAで行った講演を備忘のためにアップしておく。「アリアドネの糸」からは、12冊の個人ライブラリーのほかに、クッツェーのエッセイ集から4冊のノンフィクション、そしてフィクションの新訳が数冊、出版された。そのノンフィクションからクッツェーが朗読し、それについてスタールと対話している。長いけれど、とても面白い。

1)What is the classic? から。
2)ドリス・レッシングの自伝についてから。
3)ウィリアム・フォークナーの伝記についてから。
そして、アナ・カズミ・スタールとのやりとり。